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ホワイトカラー・エグゼンプション 再び・・・ [雑記]

安倍首相は「死ぬまで働け」って言っているようなものだ。

http://mainichi.jp/shimen/news/20140523dde012010003000c.html

成果主義と言えば聞こえは良いが、その成果を上げるのに必要な時間は正しく見積もられるのか? 

管理職以外は残業規制があって歯止めがきいているものの、管理職は規制外だから成果だすまでやる。

管理職以外で残業規制があっても、サービス残業しないと成果をだせないほどの仕事量。

管理職とは名ばかりで、部下も居ない状態で成果を上げなければならない。

時間の歯止めをとっぱらってしまったらどうなるか、目に見えてます。サービス残業の合法化。

8年近く前にこの記事書いてました。

http://golf1.blog.so-net.ne.jp/2006-12-12

↓記事が削除されないよう、コピペしておきます。

特集ワイド:続報真相 しのびよる残業代ゼロ 労働に新制度案 時間でなく成果で評価

毎日新聞 2014年05月23日 東京夕刊

自民党の首相として13年ぶりにメーデーに参加する安倍首相(右)。左は古賀伸明・連合会長。「残業代ゼロ絶対反対」の声も飛んだ=東京都渋谷区の代々木公園で4月26日、徳野仁子撮影
自民党の首相として13年ぶりにメーデーに参加する安倍首相(右)。左は古賀伸明・連合会長。「残業代ゼロ絶対反対」の声も飛んだ=東京都渋谷区の代々木公園で4月26日、徳野仁子撮影
「残業代ゼロ」が導入されたら、この人たちの生活はどうなるのだろうか=東京都渋谷区の代々木公園で4月26日
「残業代ゼロ」が導入されたら、この人たちの生活はどうなるのだろうか=東京都渋谷区の代々木公園で4月26日

 「残業代ゼロ絶対反対!」。安倍晋三首相があいさつをしようとするなり、そんな怒号が会場から飛んだ。自民党の首相として13年ぶりにメーデー中央大会(連合主催)に出席した4月26日のことだ。安倍首相はこの4日前、関係閣僚に「時間でなく、成果で評価される新たな労働時間制度の仕組みを検討してほしい」と指示。以来「残業代がなくなる」と労働者に不安が広がりつつあるのだ。一体何が起きようとしているのか。

 ◇「ブラック企業促進」だ/過労死認定ますます困難に/年収の3割消える試算

 「ひと月の労働時間が552時間に達したこともありました。睡眠は2〜3時間ほどで、しかも大抵トラックの中。疲れて居眠りして、物損事故を起こしました」

 ややうつむいてそう語り始めたのは、横浜市内の会社員、皆倉(かいくら)信和さん(43)。高校卒業後、トラック運転手一筋。小柄ながらも、日焼けした太い腕っぷしは、運転手の誇りの証しに見える。

 以前正社員として勤めていたセメント運送会社には十数人の従業員がいたが、労働時間の決まりがなく、運んだ分だけ報酬が支払われる完全歩合制だった。しかも1回の運送単価は次第に下げられた。会社が説明した理由は「赤字だから」。552時間働いても、手取りでやっと月30万円ほどだった。

 ある日突然、前歯4本が抜けた。さらに激しい腹痛で倒れ、意識を失い2週間生死の境をさまよった。完治しない消化器系の難病と診断され「このままでは死んでしまうと思いました」。

 会社が廃業になり、別の会社に移った。現在は1日8時間勤務だが、話を聞いた日は時々せき込んでいた。「10日ほど前にひいた風邪が治らない。持病の影響かもしれない」

 皆倉さんが勤めていた会社は、明らかな労働基準法違反だ。が、決して人ごとではない。いずれこんな働かせ方が「合法」で「一般的」になるかもしれないのだ。

 問題の発端は4月22日。経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で、民間議員の長谷川閑史(やすちか)氏(経済同友会代表幹事)から「新たな労働時間制度の創設」が提案された。そして会議の終盤、首相は即、検討するよう命じた。

 この提案には、基本的な考え方として「多様で柔軟な働き方を可能にするために」「労働時間と報酬のリンクを外す」と書かれている。

 そもそも労基法は法定労働時間を「週40時間、1日8時間」と定め、役員や一部の管理職を除いて残業や休日勤務に割増賃金(いわゆる残業代)を支払うことを会社に義務付けている。しかし、長谷川氏の案では(1)高収入・ハイパフォーマー型社員(2)労働時間上限要件型社員−−について、労働時間規制の対象外とするよう提案している。

 資料によると、(1)は主に年収1000万円以上で「高度な職業能力を有する」社員が対象。労働時間配分や職務遂行方法が本人の裁量で決められる。これは第1次安倍政権時代の2007年、「ホワイトカラー・エグゼンプション(除外)」制度として導入が検討された内容とほぼ同じだ。ちなみに当時は、経団連が対象社員を「年収400万円以上」とするよう求め、「一般労働者に拡大する」と批判が殺到。法案提出を断念した。

 今回特に問題となっているのが(2)だ。提案をそのまま読む限りでは、(1)と異なり、年収の要件がない。「職務経験が浅いなど労働時間を自己の能力で管理できない者」などは対象外としているものの、本人と労使の合意があれば適用される。同会議では「柔軟な労働時間を望む子育てや介護をしている女性らに有効」との意見が出た。

 一見、「仕事が早く終われば早く帰れていい」とも思えるが……。

 「ほとんどのサラリーマンが対象とされ、残業代がゼロになるだけではない。名付けるなら『過労死放置案』『死ぬまで働け案』です」と憤るのは、労働問題に詳しい棗(なつめ)一郎弁護士だ。

 棗弁護士は先述の「労働時間と報酬のリンクを外す」という記述をまず問題視する。「要するに、労働時間に応じて賃金を払うという基本ルールをなくすということ。労働者が『時間』を提供して賃金を得るのが『労働』であり、それは1日8時間まで、というのが国際労働機関(ILO)が定めた世界共通のルール。それを否定する恐ろしい考えです」と手厳しい。

 さらに「(2)の対象者がはっきりしない」と指摘する。「『労働時間を自己の能力で管理できない者以外』って一体誰ですか? これではほぼ全てのサラリーマンが対象になるとしか考えられない。労使で導入を決めるとありますが、経営側の要求を断れるほど力のある労働組合はほとんどない」と説明する。

 もし労働時間の規制を外し、成果主義を持ち込むとどうなるか。「これは労働ではなく、もう業務請負です。つまり会社から持ち込まれた業務を片付けるまで働け、成果が出るまで働け、となります」

 そうなると気になるのが過労死だ。厚生労働省の調査では、過労死など脳・心臓疾患による死者の労災認定件数はこの数年間、毎年100件以上。また12年度の精神障害の労災認定件数は475件と過去最多だ。今でさえこんな状況なのに、労働時間規制がなくなればどうなるか。残業の概念がなくなれば、会社側に社員の労働時間を把握する義務がなくなり、過労死など労災認定も非常に困難になる。

 労働政策研究・研修機構の濱口桂一郎主席統括研究員は「日本では労使の話し合いによる36(さぶろく)協定などで残業が認められるため、労働時間はいくらでも延ばせるのが現状。まずは労働時間の上限設定の議論が先だ」と警鐘を鳴らす。

 「まさに『ブラック企業促進案』『オールブラック企業化案』といってもいいのでは」と語るのは、映画監督の土屋トカチさんだ。土屋さんは皆倉さんの体験を映像化し、08年ドキュメンタリー映画「フツーの仕事がしたい」として公開。海外の映画祭でも高く評価された。

 「皆倉さんが勤めていた会社は、違法な労働環境を改善しない『ブラック企業』そのもの。もしあの提案通り労働時間規制が外されれば、一般企業がブラック企業化する恐れがあります。経営側が成果だけで従業員を評価し続けると、長時間労働で従業員がどれだけ疲労しているかに関心がなくなっていく。従業員を大事な人材と考えるという感覚が鈍ってしまう」

 もし残業代がゼロになったら、我々の年収はどれくらい減るのだろうか。

 労働運動総合研究所(東京都千代田区)は、一般サラリーマンへの影響を試算した。

 それによると、年収450万円の平均的なサラリーマンが、月に10時間(年間120時間)残業をしていたとすると残業代は年約28万円。これが減額となる。仮に月に50時間(年間600時間)残業している場合は、年約140万円が減額される計算だ。実に年収の3分の1を失う。

 経済アナリストで独協大教授の森永卓郎さんはこの案の狙いについて「アベノミクスは株価を上昇させましたが、消費増税された今後は下落しかねない。それを食い止める効果的な対策は今のところない。そのため安倍さんは人件費を抑えたい財界の意向をくみ、新たな成長戦略の柱にしたいのでしょう」と語る。

 しかし一時的に企業業績が回復しても、労働者の賃金が下がれば消費は冷え込み、経済は拡大しない。

 「これまで中流階級とされていたサラリーマンの給与が減少し、最終的には一部の富裕層とそれ以外の多くの貧困層とに分かれる米国のような超格差社会がやってきます。その意味で『サラリーマン消滅案』と呼びたいですね」

 安倍首相は1日、外遊先のロンドンで「これをやり遂げねば日本は成長できない。必ず成し遂げたい」と強い意欲を示した。関係省庁は合同会議の案をもとに検討を進めており、政府が6月に公表予定の新しい成長戦略に盛り込まれる可能性が大だ。与党内部や厚労省からは、一般的サラリーマンまで拡大して労働時間規制を外すことに慎重論があるが、「強いリーダーシップ」が売りの安倍首相だけに、強引に押し切りかねない。

 残業に励んでいる場合ではなさそうだ。【江畑佳明】

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